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日々のあれこれ、野の花、時々野鳥や 小動物にも遭遇
by gonta_mayaha
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くにます

 さかなくん が発見にかかわったとニュースになり、生物学者でもある
天皇陛下のお言葉にも、さかなくん の名が出てきて 微笑ましかった。

 その発見の顛末が、昨日の午後、毎日放送で放映された。
田沢湖で絶滅してからホルマリン漬けの退色した標本が残るのみなので
京大の研究室からさかなくんに細密画を描いてほしいと依頼したのが
始まりだったそうです。

 ホルマリン漬けの標本では、難しいので、さかなくんが 西湖の漁師さんに
頼んで ヒメマスを送ってもらって、細部の参考にしようと思ったら
届いたのが、黒い魚だった。

 すぐ、クニマスと同定されたわけではなく、新しい標本を採取、ヒメマスと
比較検討し、ホルマリン漬けの標本はDNAが取れないので ヒメマスとの
DNAの違いも比較したりして、間違いないとなって 発表したらしい。

 西湖は田沢湖ほどの深さはないが、富士山の冷たい伏流水が湖底に湧きだしていたりで
放流した卵が、孵り、世代交代を繰り返して生き残ったのではないかとのこと。

 この番組で、初めて、田沢湖で魚が絶滅した経緯も知った。

ウィキペディアより
かつては火山性・ミネラル分の高い水質と流入河川の少なさのため
1931年の調査では摩周湖に迫る31mの透明度を誇っていた。
しかし、1940年に発電所の建設と農業振興(玉川河水統制計画)のために
別の水系である玉川温泉からpH1.1に達する強酸性の水(玉川毒水・玉川悪水と呼ばれる)
を導入した結果、田沢湖は急速に酸性化し固有種であったクニマスは絶滅
水質も悪化し、魚類はほぼ死滅してしまった。

それに対し、1972年から石灰石を使った酸性水の中和対策が始まり、1991年には
抜本的な解決を目指して玉川酸性水中和処理施設が本運転を開始。湖水表層部は
徐々に中性に近づいてきており放流されたウグイが見られるまでになった。
しかし、2000年の調査では深度200メートルでpH5.14 - 5.58、400メートル
でpH4.91と未だ湖全体の回復には至っていない。


 美しい湖だと思っていたのに・・クニマスはまだ故郷には戻れないのだ。
by gonta_mayaha | 2011-01-16 09:48